日出る国の工場という本を読みました。
本書は村上春樹のエッセイです。特徴的なイラストは安西水丸という方によるもので、著者は連名になっています。有楽町の三省堂で書店員おすすめの本として置かれていて、村上春樹のエッセイとは珍しいなと思って手にとりました。
刊行は1987年でちょうど30年前に書かれたものです。全体的に軽い語り口ですが、文体やところどころで挟まれるジョークに加え、内容も当時の工場を見学した様子が描かれているということもあってかなり時代を感じる文章になっています。
ハイテク工場としてCD工場が紹介されていたりするので、今読むと当時狙って書かれたジョーク(CDの仕組みが全然わからないよーみたいなもの)は全然通じないなと思いつつ、当時の時代背景が垣間見えるような気がしてそれなりに楽しく読むことができました。
今同じテーマで書かれたらどんな感じになるだろうと思うと、少し読むのが遅すぎたかなぁなんて少し残念に思ったりもしました。