世界一簡単な英語の大百科事典

ビッグ・ファット・キャットの世界一簡単な英語の大百科事典を読みました。

本書はジャンル的には英語学習書になると思いますが、読み物としてもとても面白いと思います。

主人公であるパイ職人のエドと猫(ビッグファットキャット)のイラストを使って様々な状況の英文を分かりやすく、そして楽しく説明してくれるので、全体を通して楽しみながら英語を学ぶ事ができます。

しかしイラストが多いからといって、ただ初歩的なレベルで終わっていないのが本書の優れているところだと思います。

本書のまえがきに以下のようなことが書いてあります。

英語に慣れた人は、すべての単語になんらかの「イメージ」を持っています。そのイメージを次々に思い浮かべていくのが英語を読むということです。イメージは、ひとつの単語を色々な状況で見ることで、自然に頭の中に育った「絵」です。

これがその通りなら、そこそこ単語や文法は知っているのに、いざ英語を読んだり書いたりしようとするとうまくできないのも納得です。なぜなら、イメージなどまったくもって持っていないし、字面だけの意味でしか理解しようとしていなかったからです。このため、同じような意味の単語を並べてどれを使えば分からん、ということをいつも繰り返していたのだと思います。

本書では、英語はシンプルな基本構造に装飾を色々とつけているだけだというし主張のもと、まずは基本構造の説明、そしてどういった装飾があるかという流れで少しずつ複雑な文の説明に進んでいきます。そして、それぞれの説明では、愛嬌のあるイラストを使って、イメージとして捉えるにはどうすれば良いかということをしっかりと説明してくれます。

本書は非常に分かりやすく、英語の本質を少し理解できたような気がしますが、しかし、本書だけでは十分ではないこともしっかりと述べられています。どういうことかと言えば、本書で述べられているように英語をイメージで捉えるためには多くの実践が必要だということです。その時のガイドとしての本書が活きてくるのだと思います。実際、まだまだ英語が読めるようになったとは言えないですが、本書を読んだ後は、少し英語が読みやすくなったような気がします。本書を読んだ事で、英文の読み方が変わったのだと思います。

とっつきやすいながらも英語の本質を学べる良書だと思うので、英語を本当に理解したいと思っている人には強くおすすめできる一冊です。

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